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がん免疫細胞療法とは

免疫細胞療法とはがんは通常、手術や抗がん剤、放射線療法で取り除くのが
一般的ですが、近年はこれとは別に、がん細胞を
攻撃する働きを持つ免疫細胞を体外に取り出し、専門の
培養施設で加工・処理することで大量に数を増やし、
機能を強化した上で再び体内に戻すことでがんの
発症や進行を抑える治療が試みられています。
これががん免疫細胞療法と呼ばれている治療です。

免疫とは?

免疫とは?免疫とは「疫(病気)を免れる」と書きますが、これは私たちの
体が生まれつき持っている病気に抵抗する能力のことを
いいます。

たとえば風邪は原因の約8割がウイルスによるものと
考えられていますが、ウイルスを吸い込むと必ず風邪を引く
わけではありません。
私たちの体内にはウイルスの侵入を防ぐ生体防御機構である
免疫が備わっているからです。


がんと免疫の関係

日本人の死亡原因の第一位は「がん(悪性腫瘍)」ですが、実は私たちの体内では1日に
約5000個の細胞が"がん化"しており、この脅威に常にさらされています。
にもかかわらず、我々は皆ががんになるわけではありません。どうしてなのでしょうか?

それは、風邪のときと同様に、私たちの身体に生まれつき備わっている免疫力によって、
がん細胞を排除する仕組みがきちんと働いているからです。

がん免疫療法

がん免疫に関する研究の進歩によって、患者さまの体内ではがん細胞を排除するための
免疫の仕組みが上手く機能しなくなっていることが明らかになってきました(*)。
(*)Dunn GP, et al. Nature Immunology 2002;3: 991-8

この理由は、身体の免疫細胞ががん細胞をきちんと認識できないために、がん細胞を
正しく攻撃できないことが原因だと分かってきています。
以前はこれを解決する手段がなかったために、がん細胞だけでなく正常の免疫細胞にも
区別なく攻撃してしまう抗がん剤を用いて、身体のすべての細胞を攻撃するしか方法が
ありませんでした。
そのために白血球減少などの重い副作用が生じました。

しかし、21世紀に入り「いかにして正常細胞には影響なく、がん細胞だけを特異的に
攻撃できるようにするか」というアプローチがようやく医療の現場で実現可能に
なってきました。
近年話題になっている"がんワクチン"は、インフルエンザワクチン(ウイルス独自の
目印を身体に注射する治療)のように、「がん細胞独自の目印」を注射することに
よって、体内の免疫細胞ががん細胞だけを正しく認識できるようにするための治療法
として開発されました。

このように、がん細胞だけに(=特異的に)作用する免疫療法を、総称して
「特異的がん免疫療法」と呼びますが、実は最新の抗がん剤である「分子標的治療薬」も
がん細胞に特異的な目印に対して作用する「特異的がん免疫療法」の一つとして、
研究開発が進んでいます。

がん免疫細胞療法

当クリニックが専門とする"樹状細胞ワクチン療法″は、
この特異的がん免疫療法の一つである"がんワクチン療法"に、さらに自己の
免疫細胞を用いることによってより確実にがん細胞に作用するよう進化させた
「最先端の特異的がん免疫細胞療法」として、
世界中で研究が行われています。

そして2010年、前立腺癌に対する樹状細胞ワクチン療法による延命効果が
明確に証明され(**)、樹状細胞ワクチン療法が米国で認可されました。
このように、最先端の特異的がん免疫療法「樹状細胞ワクチン療法」は、第4のがん治療
としてのエビデンス確立に向け、より新しい時代に入っているといえます。
(**)Philip W, et al. N Engl J Med 2010; 363:411-422

樹状細胞ワクチン療法は、正常細胞に影響なく、がん細胞だけに特異的に作用することに
加え、さらに自分自身の免疫細胞を用いてワクチンを作ることから、従来の抗がん剤の
ような重い副作用の心配がなく、QOL(生活の質)を維持しながらがん治療を行うこと
ができるという特徴が挙げられます。

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